Blogブログ「黒字なのにお金が残らない」その正体とは?決算書では見えない「お金の構造」の整え方
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「黒字なのにお金が残らない…」その正体とは?決算書では見えない「お金の構造」の整え方
こんにちは。資金繰り本質改善コンサルタントの辻朋子です。
「黒字なのに、お金がどんどん減っていく…」
「利益は出ているのに、お金が残らない」
実は、私のところに相談にくる社長の多くは、このような悩みを抱えています。
「利益が出ているのにお金がない」という現象には、明確な「お金の構造(仕組み)」の原因があります。
そこで今回は「利益は出ているのにお金がない」という謎を解き明かし、どうすれば会社にお金を残せるようになるのか、その解決策をお伝えします。
なぜ「利益」と「お金」は一致しないのか?
まず、大前提として知っておいていただきたいのは、「利益=現金」ではないということです。
そこには、大きく分けて2つの「ズレ」が存在します。
①タイミングのズレ
100万円の商品が売れて「利益」が出ても、その代金が振り込まれるのが2ヶ月先であれば、今の手元に現金はありません。
逆に、支払いが先にくれば、帳簿上は黒字でも手元は「火の車」になります。
② 「支出」なのに「経費」にならないものの存在
これが非常に重要なポイントです。
「通帳からお金は出ていくけれど、経費(利益の計算)にならない支払い」があるのです。
その代表格が「銀行借入の元本返済」です。
借入に伴う利息は経費になりますが、借りたお金の「元本」を返す動きは、会計上は経費になりません。
例えば、利息10万円と、元本返済50万円で、合計60万円お金が出ていったとします。
そのうち経費になるのは10万円です。
50万円はお金は出ていきますが、経費にはならないのです。
「利益が出ているのに、返済でお金が消えていく」という感覚の正体は、まさにこの構造にあります。
【まずは「お金の構造」を確認することから】
「黒字なのにお金がない」という状態になると、多くの社長はきちんと原因を究明せず「足りないなら、また借りればいい」と対症療法に走ります。
その行動が「借りても借りても足りなくなる」という負のループをつくってしまうのです。
「利益が出ているのにお金が残らない」と思ったとき、まず最初に行うべきことはたった一つ。
自社の「お金の構造」が今どうなっているのかを、正しく確認することです。
お金の構造を知るとは、例えるなら「バケツ」の状態をチェックすることに似ています。
自社のお金は、バケツの水だと考えてください。
バケツの中の水がないのは、けっきょくのところ「バケツに入ってくる水(お金)以上に、バケツから出ていく水(お金)が多い」という極めて単純な理由です。
入ってくる量より、出ていく量の方が多ければ、バケツの中の水は溜まるどころか、どんどん減っていく一方ですよね。
出ていく量(支出)>入ってくる量(収入)
その状態で「借入」という手段を使って、入ってくる量を増やせば、バケツの中の水は一時的に増えます。
しかし借入抜きにした構造「出ていく量>入ってくる量」が変わらない限り、一時的に増えた水も時間と共に減っていくのは火を見るよりも明らかです。
したがって「黒字なのにお金がない」という状態から脱却するには、借入という対症療法ではなく、お金の構造を根本的に変えることが必要なわけです。
【決算書(PL・BS)では「お金の構造」はわからない】
「決算書を読めばお金がない原因がわかる」と思い込んでいる社長は決して少なくありません。
確かに、決算書で多少のヒントは得られます。
しかし残念ながら、税理士さんが作ってくれる一般的な決算書だけでは、お金の構造は完全には見えません。
・損益計算書(PL)は、いくら儲かったかを見る「成績表」で、お金の動きはまったく登場しません
・貸借対照表(BS)は、ある一定の日の「財産の状態」で、その時点のお金の残高はわかりますが、動きは登場しません
これらは、お金の動きは教えてはくれないのです。
けっきょく「お金が残らない」「お金がどんどん減っていく」というのはすべてお金の動き、流れが悪いことが原因です。
【解決の鍵は「資金繰り実績表」にあり】
では、どうすれば本当の「お金の構造」を把握できるのでしょうか?
それは「資金繰り実績表」を作成することです。
一般的に「資金繰り表」といえば、未来の予測をして、資金ショートを防ぐことが目的の「予定表」をイメージする方が多いかもしれません。
実際に多くの会社で予定表は使われていますが、実は予定表では「お金の構造」はわかりません。
なぜなら、予定表はあくまで「予測」に過ぎないからです。
本当に大切なのことは、実際のお金の流れや動きをつかみ、お金の足取りを一つひとつ確認することです。
・いつ、どうやって、いくらお金が入ってきたのか?
・いつ、どのルートを通って、いくらお金が出ていったのか?
その結果、最終的に
・どこにいくら残ったのか?
このように実際のお金の動き「足取り」を実績表に記入していくことではじめて、お金がどのように流れているのかという「構造」が可視化されます。
「利益は出ているのに、ここで返済負担が重くなっていたんだ!」
「ここで入金が遅れていたんだ!」
という本当の原因は、予定表ではなく、この「実績表」の中にしか隠れていません。
「お金の構造」を把握することは、経営の健康診断です。
まずは決算書や資金繰り予定表を横に置いて「資金繰り実績表」を作成してみましょう。
そして、自社のお金の構造を把握して「お金がない」「お金が残らない」「お金が減っていく」という原因を突き止めましょう。
それが「お金の問題」を解決するためのスタートラインです。
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