Blogブログ【資金繰り表の正しい書き方】なぜ9割の表は役に立たないのか?本当のお金の構造を把握する3つのポイント
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こんにちは。資金繰り本質改善コンサルタントの辻朋子です。
最近、資金繰りのご相談をお受けする中で、とても気になることがあります。
それは…
・「そもそも資金繰り表を作っていない」という会社が非常に多いこと。
・仮に資金繰り表を作っていたとしても、収入と支出の項目しかなく、単に資金ショートを回避するためだけにしか使えないものが多いこと。
これが全体の9割を占めています。
今すぐ、ご自身でお使いの資金繰り表(Excelや手帳など)を開いてみてください。
そこに「経常収支」「経常外収支」「財務収支」という言葉はありますか?
もし、「ただ入金と出金の予定が並んでいるだけ」だとしたら、注意が必要です。
「とりあえず残高がマイナスにならなければOK」という表では、会社の財務状態を本当の意味で改善することはできません。
今回は、なぜ従来の資金繰り表ではダメなのか、そして会社を守り伸ばすための「正しい資金繰り表の作成法と活用法」についてわかりやすく解説します。
1.単なる「資金ショート回避」の資金繰り表が危険な理由
一般的な資金繰り表の多くは、「入金」と「出金」を記録し、今月の残高がマイナスにならないかをチェックするだけの仕様になっています。
もちろん、資金ショートを防ぐことは最優先事項です。
しかし、これだけでは「なぜお金が残らないのか」「どこに構造的な問題があるのか」が見えてきません。
資金繰り表の本当の目的は、単なる残高の確認ではなく、「会社のお金の構造」を正しく可視化することにあります。
2.資金繰り表の正しい書き方|必要な「3つの区分」とは?
お金の構造を可視化するためには、正しい雛型を使って資金繰り表を作成する必要があります。
具体的には、資金の動きを以下の3つの区分に分けて管理することが不可欠です。
① 経常収支:本業による収入と支出(売上回収、仕入れ、人件費、経費など)
② 経常外収支:本業以外での一時的な収入と支出(設備投資、資産売却など)
③ 財務収支:資金調達と返済の動き(借入金の入金、元金返済など)
この3つに分けることで、「本業でお金を生み出せているのか(経常収支がプラスか)」がひと目でわかるようになります。
3.「収入 > 支出」の構造になっていますか?(借入に頼るリスク)
正しい雛型を使うと、自社が「収入 > 支出」の健全な構造になっているかどうかがはっきりと分かります。
もし、本業の経常収支がマイナス(収入 < 支出)のまま、財務収支(借入金)で穴埋めしている状態だとしたら…
それは非常に危険なサインです。
・借りても借りても、すぐにお金が足りなくなる
・常に借入に頼らざるを得ない構造に陥っている
このような「手遅れになる前の構造的な欠陥」に気づくことこそが、資金繰り管理の本来の役割なのです。
4.予定を立てっぱなしにしない!毎月「実績」を埋める重要性
もう一つ、多くの方が陥りがちな罠が「将来の予定を立てたら立てっぱなしにしてしまうこと」です。
正しい資金繰り管理を行うためには、「予定欄」だけでなく「実績欄」もある雛型を使うことが絶対条件です。
・予定を立てる(将来の資金の動きを予測する)
・月が変わったら、毎月必ず「実績欄」を埋める(実際の数値を記録する)
この「予定」と「実績」を比較・検証する作業を行って初めて、「なぜ予定通りにお金が残らなかったのか?」「どこでズレが生じたのか?」という原因が浮き彫りになります。
毎月実績を埋めて振り返る習慣が、借入頼みから脱却し、自力でお金を残せる強固な経営体質へと変わる第一歩です。
まとめ:本質的な資金繰り改善に向けて
資金繰り表は、ただの「未来の残高確認」ではありません。
1.正しい雛型(経常・経常外・財務収支)を使うこと
2.「収入 > 支出」の構造になっているかを確認すること
3.予定だけでなく、毎月「実績」を埋めてズレを確認すること
まずはこの3つを意識して、自社の資金繰り表を見直してみてください。
「うちは借りないと回らない構造になっていないか?」と正しく現状を把握することが、本質的な資金繰り改善への確実なスタートラインになります。
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【著者プロフィール】
辻 朋子(つじ ともこ)
株式会社スマップス 代表取締役/資金繰り本質改善コンサルタント
35年以上にわたり1,000人を超える経営者の「生の声」と「経営の実態」に向き合ってきた現場のエキスパート。
売上が急拡大し利益が出ている会社でも「借入金があるから資金繰りが回っているだけ」という会社は非常に多いです。
そういう会社に対して「手元に残高があるうちに」「金融機関から融資が引っ張れるうちに」
資金繰りの本質改善を行うことを提唱しています。
そして、本業の収入の範囲内ですべての支払いと借入返済がまかなえる構造にして、
強い基盤をつくることをアドバイスしています。
「難しい経営数字がとにかくわかりやすい!」と好評のYouTubeも配信中。
経営者の「孤独な決断の答え合わせ相手(頼れる軍師)」として、独自メソッド「2つのバケツ理論」などを通じ、
絶対に黒字倒産させない「最強の守り」を固める伴走サポートを提供しています。
好きな言葉:事実は1つ。解釈は2つ。
数字とお金の不安から解放され、確信を持って「事業の成長と挑戦」を楽しめる社長を増やすことが私の使命。
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