Blogブログ【経営の3つの坂】攻め社長ほど知っておくべき「まさか」の乗り越え方と手元キャッシュの重要性
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こんにちは。資金繰り本質改善コンサルタントの辻朋子です。
会社をグングン成長させている「攻めの社長」ほど、常に次の手や事業の拡大に目を向けて、エネルギッシュに走っていますよね。
でも、経営という長い道のりには、どうしても避けられない「3つの坂」があるんです。
今日は絶対に知っておいていただきたい「3つの坂」について話をします。
それが、「上り坂」「下り坂」、そして「まさか」。
事業をずーっと伸ばし続けて勝ち続ける経営者になるためには、まずこの3つの坂があることをしっかり分かっておくこと。
そして、すべてを「想定内」にしておく覚悟と準備がすごく大事です。
1.「上り坂」のときこそ、一番気をつけなければいけない!
実は、経営でいちばん危険なのは「下り坂」ではありません。
事業がうまくいっている「上り坂」のときこそ、一番注意が必要です。
順調なときって、業績が良いから周りからもチヤホヤされますよね。
「さすが社長!」
「すごいですね!」
なんて持ち上げられると、誰だって気分が良くなりますし、ついつい調子に乗りがちになってしまうものです。
でも、ここに大きな落とし穴があります。
「成功の種は逆境のときにまかれ、失敗の種は順境のときにまかれる」
この言葉の通り、会社が傾く原因(失敗の種)は、売上が上がってイケイケな「順境(上り坂)」のときに、知らず知らずのうちに自分でまいてしまっているものです。
周りにチヤホヤされて奢ってしまったり、謙虚さを忘れて雑なお金の使い方をしてしまったり……。
さらに注意したいのが「資金面」の落とし穴です。
売上が伸びるときは、仕入れや人件費、外注費などの「先行する支払い」が一気に膨らみます。
「売上が出ているから大丈夫!」と調子に乗って資金繰りの注意を怠ると、黒字なのに手元のお金が底を突く……なんてことにもなりかねません。
だからこそ、チヤホヤされる上り坂のときほど、一度立ち止まって自分と会社の状態を客観的に見つめ直す謙虚さが欠かせないわけです。
2.「まさか!」を「想定外だった」で済ませない
そして、調子に乗って油断しているタイミングで突然やってくるのが「まさか」です。
・自然災害やパンデミックで仕事が止まる
・メインの取引先が突然倒産してしまう
・急な為替の変動で仕入れ価格が跳ね上がる
・頼りにしていたキーマンが急に辞めてしまう
「まさかこんなことが起きるなんて……」
そう言いたくなる気持ち、すごく分かります。
でも厳しい言い方をすると、経営の世界では「想定外だった」とは言い訳できません。
本当の意味で強い「攻めの経営」って、ただ無鉄砲にアクセルを踏み続けることではありません。
どんな「まさか」が来てもびくともしない土台を作った上で、安心してアクセルを思い切り踏み込むことが大事ですね。
3.「まさか」を乗り越える最強の武器は「お金」と「信用」
じゃあ、「まさか」を想定内にして、会社をしっかり守り抜くための最強の武器って何だと思いますか?
答えはすごくシンプルです。
「手元キャッシュ(お金のゆとり)」と、日頃から積み上げてきた「信用」なんです。
以前、日本最大の流通小売業を誇る上場企業のトップとお食事をご一緒した際、私はこう尋ねたことがあります。
「会社経営で、一番大切なものは何ですか?」
その社長は迷うことなく、一言「信用」とおっしゃいました。
巨大な組織を率い、激変する市場の中で数々の「まさか」を乗り越えてきた方の言葉だからこそ、私は胸に深く刺さりました。
世の中、お金がすべてではありません。
理念や情熱、素晴らしい商品やサービスがあってこその経営です。
だけど、手元にお金があり、周りからの信用があれば、仮に「まさか」が起きても絶対に持ちこたえることができるんですよね。
「まさか」が起きたとき、会社を倒してしまうのは赤字ではありません。
「手元の現金がなくなり、誰からの信用も失ってしまうこと」です。
逆に言えば、手元に十分なキャッシュがあり、銀行や取引先からの強い信用があれば、一息ついて態勢を整える時間も、新しい手を打つ猶予も作れます。
そして何より、「信用」というのは一朝一夕には作れません。
築くには時間がかかるものです。
だからこそ、上り坂で調子が良いときこそ奢らず、誠実に、どんなときもコツコツと信用を積み上げておくことが、最大の防御であり攻撃になります。
イエローハット創業者の鍵山秀三郎さんの言葉に、こんな素敵な名言があります。
「成功のコツはたった二つ。それはコツコツ」
上り坂のときも浮かれず、日々の誠実な対応で「信用」をコツコツ積み上げ、手元に「キャッシュ」をコツコツ残していく。
この積み重ねがある会社だけが、どんな「まさか」も笑顔で乗り越えていけるのだと思います。
4.「まさか」を飲み込む資金戦略をつくろう
攻めの姿勢を持っている社長だからこそ、周りに持ち上げられる順境のときこそ一度立ち止まって、自社の資金と信用の状態をチェックしてみてください。
・どんどん売上が伸びている今、先行する支払いに耐えられる十分なキャッシュは手元にありますか?
・「まさか」の事態を数字でシミュレーションして、資金繰りをちゃんと「想定内」にできていますか?
・どんな時も、取引先や銀行、社員に対する誠実な対応で「信用」を積み上げられていますか?
経営における最高の攻めは、グラグラしない「手元キャッシュ」と「揺るぎない信用」という土台があってこそです。
「まさか」を怖がる必要はありません。
「まさか」が来てもびくともしない土台をコツコツ作って、もっと力強く事業を伸ばしていきましょう!
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【著者プロフィール】
辻 朋子(つじ ともこ)
株式会社スマップス 代表取締役/資金繰り本質改善コンサルタント
35年以上にわたり1,000人を超える経営者の「生の声」と「経営の実態」に向き合ってきた現場のエキスパート。
売上が急拡大し利益が出ている会社でも「借入金があるから資金繰りが回っているだけ」という会社は非常に多いです。
そういう会社に対して「手元に残高があるうちに」「金融機関から融資が引っ張れるうちに」
資金繰りの本質改善を行うことを提唱しています。
そして、本業の収入の範囲内ですべての支払いと借入返済がまかなえる構造にして、
強い基盤をつくることをアドバイスしています。
「難しい経営数字がとにかくわかりやすい!」と好評のYouTubeも配信中。
経営者の「孤独な決断の答え合わせ相手(頼れる軍師)」として、独自メソッド「2つのバケツ理論」などを通じ、
絶対に黒字倒産させない「最強の守り」を固める伴走サポートを提供しています。
好きな言葉:事実は1つ。解釈は2つ。
数字とお金の不安から解放され、確信を持って「事業の成長と挑戦」を楽しめる社長を増やすことが私の使命。
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