Blogブログ【複数店舗の経営】ただ儲けるだけじゃダメ!「賢く効率的に稼ぐ」ために店舗別集計が必要な理由
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こんにちは。資金繰り本質改善コンサルタントの辻朋子です。
店舗を2つ、3つと増やしていくと、毎日現場をフォローしたり売上を追ったりするだけでも、本当にお忙しいと思います。
日々の業務に追われていると、どうしても「会社全体のざっくりした数字」だけを見て安心したくなってしまうお気持ち、すごくよく分かります。
「今月も全店あわせたら、そこそこ売上が上がっているし大丈夫かな」
「とりあえず会社全体で利益が出ているからOK!」
もし、こんな風に全体だけで数字を見ているのであれば、このブログは最後までお付き合いくださいね。
というのも…
経営で大切なことの一つは、「ただ儲けること」ではなく、「賢く、効率的に儲けること」です。
そこで今回は、複数店舗を展開する社長が「もっと賢く稼ぐ会社」をつくるために、絶対に外せない「店舗別の集計」について、わかりやすくお話しします。
どちらが「賢い稼ぎ方」ですか?
ちょっと極端な例で考えてみてください。
・Aパターン: 1億円の経費を使って、100万円の利益を出す
・Bパターン: 1,000万円の経費を使って、100万円の利益を出す
手元に残る利益はどちらも同じ「100万円」です。
ですが、経営として「賢い稼ぎ方」をしているのはどちらでしょうか?
言うまでもなく、Bパターンですよね。
利益の「額」だけを見るのではなく、どれだけ省エネで確実に残せているか。
この「賢く、効率的に稼ぐ視点」こそが、経営には絶対に欠かせません。
店舗別に分けないと「効率の良し悪し」は見えてこない
この「賢く稼げているかどうか」は、店舗ごとに売上や経費を分けて集計してみないと絶対にわかりません。
全体でまとめた集計しかしていないと、例えばこんなことになってしまいます。
・A店: 売上 1,000万円 / 手元に残る利益 50万円(利益率 5%)
・B店: 売上 300万円 / 手元に残る利益 60万円(利益率 20%)
会社全体の数字だけを見ていると「A店は売上1,000万円も作ってくれてすごい!」と見えてしまいます。
ですが、効率という視点で見てみると、A店はたくさんのスタッフを雇い、高い家賃を払い、必死に1,000万円売って50万円しか残していません。
一方のB店は、こぢんまりやりながらも60万円をしっかり残しています。
つまり、本当に賢く利益を稼いでいる「宝の店舗」はどこなのか?
店舗別集計をしていないと、この一番大切な真実が見えなくなってしまうのです。
見えない赤字が黒字を喰う。「ドンブリ経営」が行き詰まる理由
「どこのお店が儲かっていて、どこのお店が損をしているか」がわからないまま経営を続けるのは、カンと勢いだけで突き進んでいる状態です。
これでは遅かれ早かれ、どこかで行き詰まってしまいます。
一番こわいのは、「優秀な店舗が稼いだ利益を、足を引っ張っている店舗がこっそり喰い潰している」というパターンです。
・本店が毎月200万円の利益を出している
・2号店が毎月150万円の赤字を出している
全体をまとめて集計していると、「会社全体で+50万円の利益」としか見えません。
「よしよし、今月も黒字だな」と安心している裏で、本店のスタッフが血汗を流して作った利益が、2号店の穴埋めに消えているわけです。
「フロントエンド店舗」と「バックエンド店舗」の戦略も、数字があってこそ!
ここで、「いやいや、ウチは店ごとに役割を変えているんだよ」という意見もあるかもしれません。
Webマーケティングで「フロントエンド(集客商品)」と「バックエンド(本命・利益商品)」があるように、店舗経営でも役割分担としての戦略的配置は大いにアリです。
・集客店舗(フロントエンド)
一等地にあって家賃は高いが、認知度を上げて新規客をガンガン集める店舗
・利益店舗(バックエンド)
郊外や2階にあり固定費は安いが、集客店舗からのリピーターなどでガッツリ利益を出す店舗
このような構造を作れているなら、集客店舗がトントンや少しの赤字であっても、会社全体としてもOKと言えます。
しかし、これも「集客店舗でいくらコストがかかっていて、利益店舗でどれだけ回収できているか」を店舗別に把握できていて、はじめて成り立つ戦略です。
両方の数字をごっちゃにまとめて集計していたら、集客店舗の赤字が「許容範囲の集客コスト」なのか、それとも「ただの無駄遣い」なのかすら見分けることができません。
どこのお店が効率よく稼げていて、どこのお店がどんな役割を果たしているのか。
現状の数値を客観的に確認できていなければ、これらを機能させる「攻めの店舗マネジメント」も成立しないのです。
次の「攻め」で失敗しない!店舗別集計がもたらす最大のメリット
店舗ごとに売上と経費をきちんと分けて集計できるようになると、次のビジネスチャンスで圧倒的に優位に立てます。
1.次の店舗や新商品の「勝ちパターン(成功モデル)」がわかる
新規出店をするときや、新しい商品を開発するとき、一番参考にすべきは「今、実際に一番儲かっている店舗や商品」です。
「なぜこの店舗はこんなに効率よく稼げているのか?」
「どの商品が一番利益を運んでくれているのか?」
という成功の根拠が数字でハッキリ分かれば、それをそのまま次の出店や商品開発のモデルとして横展開できます。
2.「どこに、何に、いくら投資すべきか」の判断ができる
限られた資金や人材をどこに注ぎ込むべきか。
最も手残りが多く、効率よく稼げている店舗(事業)に集重的にお金を投入すれば、投資の成功確率は跳ね上がります。
「勝ち目の高い場所に確実に投資する」という攻めの意思決定ができるようになります。
3.無駄な経費や「異変」にすぐ気づき、手遅れを防げる
「なぜこの店だけ今月人件費が高いのか?」といった小さなムダや異常値にすぐ気づけるため、利益を削り落とす前に素早く手を打つことができます。
最初はざっくりでもOK!「分ける」ことから始めよう
「店舗別に集計するのが大事なのは分かったけど、経理の手間が増えて大変そう…」
と思うかもしれません。
いきなり完璧を目指さなくたって大丈夫です。
まずは「売上」と、その店舗に直接かかっている「経費」だけでも分けてみる。
それだけでも、これまで見えていなかった会社の「リアルな姿」が見えてくるものです。
店舗別集計は、単なる記帳作業ではありません。
会社をさらに拡大させるための「攻めのマネジメントツール」です。
ただガムシャラに売上を追いかける経営から脱却して、数字を使った「賢く、効率的に残す経営」へシフトしてみませんか?
まずは今月の数字から、店舗別に分けてみてくださいね。
これまで気づかなかったことに気づけたり、「えっ?マジ?」なんていう点をみつけたり…
これからますます攻めるための素晴らしい判断材料が手に入ります。
ぜひチャレンジしてみてくださいね!
私はメールで、店舗別、部門別管理のアドバイスもしています。
【著者プロフィール】
辻 朋子(つじ ともこ)
株式会社スマップス 代表取締役/資金繰り本質改善コンサルタント
35年以上にわたり1,000人を超える経営者の「生の声」と「経営の実態」に向き合ってきた現場のエキスパート。
売上が急拡大し利益が出ている会社でも「借入金があるから資金繰りが回っているだけ」という会社は非常に多いです。
そういう会社に対して「手元に残高があるうちに」「金融機関から融資が引っ張れるうちに」
資金繰りの本質改善を行うことを提唱しています。
そして、本業の収入の範囲内ですべての支払いと借入返済がまかなえる構造にして、
強い基盤をつくることをアドバイスしています。
「難しい経営数字がとにかくわかりやすい!」と好評のYouTubeも配信中。
経営者の「孤独な決断の答え合わせ相手(頼れる軍師)」として、独自メソッド「2つのバケツ理論」などを通じ、
絶対に黒字倒産させない「最強の守り」を固める伴走サポートを提供しています。
好きな言葉:事実は1つ。解釈は2つ。
数字とお金の不安から解放され、確信を持って「事業の成長と挑戦」を楽しめる社長を増やすことが私の使命。
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