Blogブログ【要注意】売上を増やすほど資金繰りが悪化する?攻めの経営が裏目に出る2つの理由
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こんにちは。資金繰り本質改善コンサルタントの辻朋子です。
資金繰りが厳しくなったとき、多くの経営者が真っ先に考えるのが「とにかく売上を増やして、入金を増やそう」という策ですね。
会社を存続させようとする攻めの姿勢自体は非常に大事なことだと思います。
しかし、「売上を上げれば資金繰りが改善する」という考えだけで突っ走ることは危険です。
その努力がすべて裏目に出て、会社を黒字倒産の危険へ追い込むリスクがあるからです。
そこで今回は「なぜ良かれと思ってやった売上アップが裏目に出るのか」について、その構造と対策を解説します。
売上アップが裏目に出る2つの理由
売上が増えること自体は良いことですが、問題は「入金のタイミング」と「支出のタイミング」のズレにあります。
1.支払い先行に加え、回収サイトが悪化して首を絞める
事業を拡大して売上を増やすには、仕入れ費用、外注費、広告費などの支出が「売上の回収」よりも先に出ていきます。
さらに危険なのが、売上を増やしたい焦りから、これまで以上に回収条件(支払いサイト)が悪い取引を受けてしまうケースです。
・売上を立てるために、入金が「翌々々月末払い」という厳しい大口案件を呑んでしまった
・入金は3ヶ月先なのに、仕入れや外注費の支払いは来月やってくる
このように、売上を増やした結果として回収サイトが悪化すると、売上が上がれば上がるほど手元のキャッシュが一気に枯渇していきます。
2.売上を追うあまり「在庫」が膨らんで現金が消える
先日ご相談に来られた社長の月次試算表を確認した際、まさにこの現象が起きていました。
資金繰りを悪化させていた原因は、急速に膨らんでいた「在庫」です。
「資金繰りが厳しいから売上を増やさなければ」と焦るあまり、新しい商品を次々と仕入れたそうです。
その結果、仕入れ代金の支払いが先行。
商品は即座に現金化されず棚卸資産として留まり、売上は上がっているにもかかわらず、手元のキャッシュが大幅に減って資金繰りが一気に窮地に追い込まれていました。
資金繰りが厳しい時に打つべき「正しい売上戦略」
資金繰りが厳しい局面で売上を伸ばす場合は、ただ売上規模を追うのではなく、「キャッシュを減らさない売り方」へ戦略を切り替える必要があります。
・回収サイトが悪化する売上は追わない
いくら売上が増えても、入金が遅い取引は資金繰りをさらに悪化させます。
従来の回収サイトと同等、またはそれ以上に回収が早い案件を優先してください。
・支払い先行にならない商品・案件を選ぶ
仕入れや外注費が発生しない(または極めて少ない)粗利益率の高い商品・サービスの販売を優先します。
・回収サイクルの短縮・前金化の交渉
着手金(前納金)の受領や、クレジットカード決済の導入など、入金タイミングを少しでも前倒しできる条件で取引を行います。
・新しい仕入れの前に「在庫の現金化」を最優先する
売上を作るために新しい商品を仕入れる前に、まず自社に眠っている滞留在庫を現金化する施策を講じましょう。
まとめ
資金繰り改善のための売上アップは、「入金を増やす」ことだけではなく「それに伴う支出がいつ、いくら出ていくか」をコントロールすることがセットでなければ成り立ちません。
攻めの経営が裏目に出てしまわないためにも、売上を追う前に必ず「実績資金繰り表」や回収と支払いのタイムラグを確認し、手元資金を減らさない戦略を練りましょう。
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【著者プロフィール】
辻 朋子(つじ ともこ)
株式会社スマップス 代表取締役/資金繰り本質改善コンサルタント
35年以上にわたり1,000人を超える経営者の「生の声」と「経営の実態」に向き合ってきた現場のエキスパート。
売上が急拡大し利益が出ている会社でも「借入金があるから資金繰りが回っているだけ」という会社は非常に多いです。
そういう会社に対して「手元に残高があるうちに」「金融機関から融資が引っ張れるうちに」
資金繰りの本質改善を行うことを提唱しています。
そして、本業の収入の範囲内ですべての支払いと借入返済がまかなえる構造にして、
強い基盤をつくることをアドバイスしています。
「難しい経営数字がとにかくわかりやすい!」と好評のYouTubeも配信中。
経営者の「孤独な決断の答え合わせ相手(頼れる軍師)」として、独自メソッド「2つのバケツ理論」などを通じ、
絶対に黒字倒産させない「最強の守り」を固める伴走サポートを提供しています。
好きな言葉:事実は1つ。解釈は2つ。
数字とお金の不安から解放され、確信を持って「事業の成長と挑戦」を楽しめる社長を増やすことが私の使命。
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