Blogブログ【基本のキ】経費を「固定費」と「変動費」に分ける理由とは?損益分岐点や利益計画への活用法を解説!
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【基本のキ】経費を「固定費」と「変動費」に分ける理由とは?
損益分岐点や利益計画への活用法を解説!
会社の財務状態を正しく把握し、確実に利益を出せる体質を作るためには、経費を「固定費」と「変動費」の2つに分けて管理することが不可欠です。
「損益計算書を見ても、今ひとつ利益の出し方が分からない」
「売上が下がったときに、どこから手を付ければいいのか分からない」
そんな悩みをお持ちの経営者の方に向けて、今回は固定費と変動費の基礎知識から、実務で活用する具体的な手法(損益分岐点売上高の計算や利益計画の立て方)まで分かりやすく解説します!
1.そもそも「固定費」と「変動費」とは?(基本の概念)
2.なぜ経費を「固定費」と「変動費」に分ける必要があるのか?
3.固定費と変動費を活用する2つの主要な場面
4.会社を「高収益体質」に変えるための戦略
5.まとめ:経費の固変分解から経営改善をはじめよう!
1.そもそも「固定費」と「変動費」とは?(基本の概念)
会計上、会社の経費は「売上(操業度)に連動して変動するかどうか」によって、固定費と変動費の2つに大別されます。
それぞれの定義と代表的な勘定科目を確認しましょう。
固定費(売上に関わらず一定して発生する費用)
固定費とは、売上の増減に関わらず、毎月または毎年一定して発生する費用のことです。極端な話、売上が「ゼロ」であっても支払わなければならない経費を指します。
【主な勘定科目・具体例】
・役員報酬・従業員の基本給(人件費)
・地代家賃(オフィス・店舗・倉庫の賃料)
・リース料(複合機や車両など)
・減価償却費
・通信費(基本料金)
・保険料
変動費(売上の増減に比例して増減する費用)
変動費とは、売上の増減に直接連動して比例的に発生・増減する費用のことです。商品やサービスを売れば売るほど増え、売上が上がらなければ発生しません。
【主な勘定科目・具体例】
・仕入高(売上原価)
・原材料費
・外注費(売上に直接連動するもの)
・販売手数料
・荷造運賃・発送費
2.なぜ経費を「固定費」と「変動費」に分ける必要があるのか?
税務署へ提出する「決算書(損益計算書)」では、経費は「売上原価」と「販売費及び一般管理費(販管費)」に分類されています。
しかし、この決算書の分類だけでは、以下のような経営判断を行うことができません。
「売上が●%落ちたら、会社は赤字になるのか?」
「利益を倍にするには、いくら売上が必要なのか?」
経費を固定費と変動費に分類(※これを「固変分解」と呼びます)することで、初めて「売上と利益の構造」が可視化され、将来の予測やコスト削減の戦略が立てられるようになります。
3.固定費と変動費を活用する2つの主要な場面
固変分解を行うことで、経営実務において具体的な分析や計画作成が可能になります。
場面1:損益分岐点売上高(赤字にならない最低限の売上)を計算する
経営において最も重要な指標の一つが「損益分岐点売上高(トントンになる売上高)」です。
利益がちょうどゼロ(黒字でも赤字でもない)になる売上規模を知ることで、会社の安全性やリスク耐性を把握できます。
【計算ステップ】
1.限界利益と限界利益率を出す
満留限界利益 = 売上高 - 変動費
限界利益率 = 限界利益 ÷ 売上高
※限界利益とは、売上から変動費を引いた「固定費の回収および利益獲得に回せる利益」のことです。
2.損益分岐点売上高を計算する
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率
【計算例】 年間の売上高:1,000万円 / 変動費:400万円 / 固定費:450万円の場合
限界利益 = 1,000万円 - 400万円 = 600万円
限界利益率 = 600万円 ÷ 1,000万円 = 60%(0.6)
損益分岐点売上高 = 450万円 ÷ 0.6 = 750万円
つまり、この会社は売上が750万円を下回ると赤字になることが一目で分かります。
場面2:目標達成に向けた「利益計画」を立てる
「とにかく売上を伸ばす」というアプローチでは、不測の事態に対応できません。
固定費と変動費を活用すると、「残したい利益から逆算した必要な売上高」を明確に算出できます。
【計算式】
目標達成に必要な売上高 =(固定費 + 目標利益)÷ 限界利益率
【計算例】 先ほどの会社(固定費450万円、限界利益率60%)で、「年間200万円の利益を残したい」場合:
必要売上高 =(450万円 + 200万円)÷ 0.6 = 1,083万円
目標利益を設定することで、「今月はいくら売上を作らなければならないか」という明確な行動目標が数字で浮き彫りになります。
4.会社を「高収益体質」に変えるための戦略
固定費と変動費の構造を理解すると、経営改善の方向性が明確になります。
・固定費の削減(一番効果が高い)
家賃の交渉や使っていないツールの解約など、固定費を下げることができれば損益分岐点売上高が下がり、売上が減っても倒産しにくい強い会社になります。
・限界利益率の向上(粗利率の改善)
仕入価格の交渉や値上げ(高付加価値化)により変動費率を下げることができれば、同じ売上でもより多くの利益が残るようになります。
5.まとめ:経費の固変分解から経営改善をはじめよう!
経費を「固定費」と「変動費」に分けることは、経営の舵取りを行うための第一歩です。
・固定費:売上に関わらずかかる費用(家賃、人件費など)
・変動費:売上に比例してかかる費用(仕入、外注費など)
自社の数値をこの2つに分類し、まずは「損益分岐点売上高」を把握することから始めてみてください。
感覚に頼らない数字に基づいた経営判断が、会社の将来を守り、成長を後押しします。
【著者プロフィール】
辻 朋子(つじ ともこ)
株式会社スマップス 代表取締役/資金繰り本質改善コンサルタント
35年以上にわたり1,000人を超える経営者の「生の声」と「経営の実態」に向き合ってきた現場のエキスパート。
売上が急拡大し利益が出ている会社でも「借入金があるから資金繰りが回っているだけ」という会社は非常に多いです。
そういう会社に対して「手元に残高があるうちに」「金融機関から融資が引っ張れるうちに」
資金繰りの本質改善を行うことを提唱しています。
そして、本業の収入の範囲内ですべての支払いと借入返済がまかなえる構造にして、
強い基盤をつくることをアドバイスしています。
「難しい経営数字がとにかくわかりやすい!」と好評のYouTubeも配信中。
経営者の「孤独な決断の答え合わせ相手(頼れる軍師)」として、独自メソッド「2つのバケツ理論」などを通じ、
絶対に黒字倒産させない「最強の守り」を固める伴走サポートを提供しています。
好きな言葉:事実は1つ。解釈は2つ。
数字とお金の不安から解放され、確信を持って「事業の成長と挑戦」を楽しめる社長を増やすことが私の使命。
【孤独な決断に、確信を】
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